【正直に話します】オランダ音楽留学にかかった費用まとめ

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留学をしてみたいけどハードルが高い・・と思っている方はいらっしゃると思います。


その理由の一つに、『費用がいくらかかるのか』という疑問を持っている方もいるのではないでしょうか?


この記事では、4年間オランダへ音楽留学をして学士号を取得した私が、実際に留学にかかった費用(留学準備費・学費・生活費)をご紹介いたします



留学経験者の生々しい内訳なので、これを元に留学について現実的に考えてみてください。

目次

オランダ音楽留学にかかった費用

特に留学準備にお金がかかったのは以下です。

  • 英語学習
  • 銀行の残高証明書
  • 保険


もちろん1番気になる学費や現地での生活費についても説明してあります。




あとは番外編として、留学前の学校見学or夏期講習にかかった費用も紹介しています。

もし本留学前に現地へ下見に行きたい人は参考にしてください!


それでは、順番に見ていきましょう。

英語学習

英語は、留学を志し始めて約2年くらい勉強したと思います。

最初は自分の英語力もわからず、本屋で買った高校生向けの長文読解の問題集を購入して使っていました。

高校を卒業して以来英語にはあまり触れてこなかったので、思い出す程度にはなりましたが、やはり大学受験用の英語学習と海外留学用の英語学習とでは内容が違います。

まずは

  • 自分の現在の英語レベル
  • どんな勉強が必要か
  • 受験する英語試験の詳細

をしっかり調べてから勉強を始めましょう。

受験する英語試験とは、例えばIELTSTOEFLです。

日本でよく聞くTOEICは少なくともヨーロッパへの大学入学に必要だとは聞いたことがありません。

学校によって

IELTSとTOEFLどちらが必要か
スコアはいくら以上必要か

も違います。

しっかり調べてから勉強を始めないと時間とお金が無駄になってしまう可能性があるので注意しておきましょう。




ドイツやフランスは、それぞれの国の言葉で授業を受けるのが基本のようですが、オランダ、特にアムステルダム音楽院ではどの授業も英語でOKでした。(音楽教育コースだとオランダ語みたいです)


生徒も学校の約20%がオランダ人で、あとはスペイン、韓国、フランス、イタリア、ポルトガル、ギリシャ、ロシア、ポーランドなどなど、本当にいろんな国から来ている人が多かったです。



それぞれ違う国から来ているので、やはりみんなと会話するには世界の共通語と言われる英語で会話をするのが普通です。

IELTS



私が行ったアムステルダム音楽院では、入学と同時にIELTSまたはTOEFLどちらかのスコアを提出しなければなりませんでした。


私はIELTSに決めて勉強を開始しました。

理由はなんとなくですw



IELTSは受験料が¥25.380とかなり高めですが、教材も割と豊富にあって勉強しやすいかと思います。


独学で勉強をするにも、教材費は必要になりますが、塾に通うより費用は抑えられると思います。

主にこの2冊を使っていました。

1冊目は『English Grammer in USE』

左ページに文法の説明、右ページに問題が並んでおり、インプットとアウトプットを効率よくすぐに行えます。

英語だけに限らず、物事を記憶するときはアウトプットをする方が、インプットよりも記憶の定着率が高いです。

文法を早めに習得して、さっさとリスニングや読解の学習に移りたい人は『English Grammer in USE』をぜひ使ってみてください。



「いきなり英語版は無理」という方は、内容ほぼ同じで日本語解説ありのこちらもオススメ↓


2冊目はIELTSの単語帳です。

ほとんどの人がご存知だと思いますが、単語を知らずにリスニングもライティングもリーディングも攻略できるわけがありません。

日常会話程度ならわざわざ単語帳を使わなくても覚えていけますが、IELTSのように難しい学術的な英語を勉強するときは、単語帳は1冊持っておいた方がいいです。




これらの2冊合わせて約¥5800です。
留学に向けて手始めに英語力を計ってみたい方は手軽に始められる金額かと思います。


IELTSの勉強を開始してからは、イギリス英語を話す先生を個人的に見つけて週1でレッスンしてもらっていました。

個人のレッスンでは上記のペースで1回¥3,000だったので、塾よりかなり安くなります。

最近だと月額で払ってIELTSやTOEFLに特化したレッスンがオンラインで受けられます。
そちらを活用するのもいいかもしれませんね。

mytutorはヨーロッパのほとんどの大学の入学に必要な英語試験『IELTS』と『TOEFL』の試験が受けられます。

もし今私が留学のために英語の勉強をするなら、確実にmytutorのようなオンラインサービスを利用します。

当時は、特にIELTSに特化したオンラインサービスは少なく、電車でわざわざ大阪までIELTS専用の学校へ通っていました。

高い割にグループレッスンで授業の進む速度も遅く、3ヶ月で退会しました。



オンラインだと通学の手間も省けて個人レッスンが受けられるので、いい意味で自分のペースで勉強できます。

>> mytutorを見てみる


セブ島(フィリピン)短期語学留学

私の場合は独学で英語を勉強していました。
しかしどうしても日々の生活の中に英語の勉強時間を組み込むことが難しかったので、
思い切って、英語漬けになるために3週間の短期留学をしました。

行き先はセブ島です。



留学エージェントを頼りましたが、3週間の学費・教科書代・寮の費用込みで


およそ¥200,000

でした。

セブ島への短期語学留学についてはこちらの記事に詳しく書いてます。

セブ留学は3週間のみでしたが、その3週間でリスニングが飛躍的に伸びたと実感しました。

帰国後、海外のYouTubeを見てみると、考えるより前に頭に英語が飛び込んできたのです!

英語漬けになるのは本当に大切だなと思います。

オンライン英会話

IELTSの勉強をする前に、まずはベースの英語力を身につけるべきだと判断したので、最初は独学で文法や日常会話を学びました。

よく活用していたのはネイティブキャンプです。

通常の4倍早く英語の習得ができるとされているカランメソッドも毎日受講していました。懐かしい。

>>  ネイティブキャンプを見てみる

やはり音楽留学となると先生とのレッスンがあったり音楽理論や歴史などの授業ももちろんあるので、スピーキングとリスニングはかなり重要です。それらのスキルがなければ楽器レッスンすらも成り立ちません。

個人レッスンなら自分と先生だけの空間ですが、授業によってはディスカッションをしたり、他の生徒が先生に質問した内容も瞬時に理解する必要があります。

つまり英語の瞬発力が必要になってきます。

ネイティブキャンプは1日話し放題なのが魅力。

瞬発力を鍛えるのに最適なオンライン英会話サービスだと思うので、ぜひ試してみてください。

>>  ネイティブキャンプを見てみる

こちらのページではオンライン英会話サイトの比較もしています。
ぜひ参考にしてみてください。



銀行の残高証明

こちらはかかった費用というか、ビザ申請のためどちらにせよ必要になってくるものです。
あいにく、当時はいくら必要だったかは覚えていません。。



留学費用はすべてセブン銀行に貯めていました。
入学許可が降りてからセブン銀行へ直接電話し、残高証明書を発行してほしい旨を伝えると、1週間ほどで自宅に郵送されてきました。




もちろん日本語のものは受け付けてもらえないので、必ず英文で記載されているものが必要と伝えましょう。

こちらは、

1通¥500


だったと思います。

保険

私は現地での保険に加入するつもりでいたので、日本からの保険は8月末から10月31日までにしていました。

その2ヶ月で費用は

およそ¥45,830

でした。




ちなみに使った保険会社はたびほです。

他にもメディカルディヒというドイツの保険会社でありながら日本語のサポートが受けられるものもあるので、
参考にしてください。

【番外編】学校見学のためのオランダ渡航費

本留学する1年半前に、
オランダへ留学する前に学校見学+オランダという国を体感するために1週間ほど実際にオランダへ訪れてみました。


これは特に必要はないことです。
しかし、現地への視察はしておいて損はないどころか、私はお金に余裕があるなら絶対しておいた方がいいとオススメします。



理由は”実際に現地に行くことによって得られるメリットがめちゃくちゃあるから”です。

オランダで撮影した写真

実際私はオランダへ訪れて、先生のレッスンを受けたりコンサートを聴きに行ったりました。




その結果、試験は免除で学校に入学できることになったし、あらかじめ自分の英語力を現場で試すこともできたので勉強にも精が出ました。

それに、実際これから自分が勉強するかもしれない環境に少しでも身を置くことによって、将来のことが想像しやすくなります。

想像することによって夢だと思っていたこと叶いやすくなるし、単純にモチベーションも上がります。



私も実際に行ってみて、先生とのつながりを作れたり学校の雰囲気をみて自分が通うところを想像して・・

これらは入学することについてかなり役立ちましたし、現地に行ってみてよかったと思いました。



2017年12月の出来事でしたが、費用は大阪からアムステルダムの往復で

¥87,000

でした。

しかし現在は物価の上昇や戦争の影響もあり、同じ航空会社(KLM)で調べてみると

¥180,000

でした・・・

あれ、桁がちがう・・?




とにかく、余裕があればぜひ現地へ一度視察に行くことをオススメします。
大体の音楽院では夏期講習のようなものもしているので、利用してみるのもいいかもしれません。

オランダ音楽留学にかかった費用②学費


日本の音大とオランダの音楽院では学費がまるで違います。

費用が安く、世界を見ながら音楽を勉強したいのなら、断然ヨーロッパへの留学をオススメします。



1年間にかかった費用

日本の一般的な私立の音大は年間約200万円授業料が必要です。

それに比べて、アムステルダム音楽院は年間約€4500(当時63万円)でした。※学士過程
(詳しくはこちらの私のnoteをご覧ください。)


オランダといっても、ロッテルダム音楽院やハーグ王立音楽院などは費用も少し違うので、それぞれ調べてみてください。


オランダでの4年間が日本での1年分にほぼ相当します。


もちろんこのあと紹介する生活費は物価の関係でヨーロッパが高いかもしれません。

しかし学費を抑えて世界で活躍する教授陣からレッスンを受けつつ現地で活動を広げていきたいのなら、留学しない理由がないですね。

(余談)コロナ禍は学費が返金された

私の場合、2020年2月ごろから8月まで、新型コロナウイルスの影響で学校が閉鎖になったり、
オンライン授業で行われるようになりました。


学校側はきちんと約€1000(約15万円)返金してくれました。

そのお金でM1チップ搭載のMacBookAirを購入し、現在もブログ執筆や音楽づくりに役立ってくれていますw

オランダ音楽留学にかかった費用③現地での生活費


学費がわかったところで、次は主にかかった生活費のご紹介です。
円はどんどん上昇を続け、2023年10月30日現在は1ユーロ約157円になっています。




私がオランダに入学した頃と卒業する頃でも物価は変わりましたが、およその範囲で書いてみました。

オランダで撮影した写真

家賃

どこに住むかによりますが、

シェアハウス(他人の家の部屋に住まわせてもらう)・・・月額€500(日本円約¥78,000/水道・電気込み)

アパートで1人暮らし・・・約€800(日本円約¥126,000/水道・電気別)

でした。




アパートといっても借りる場所や大家さんによってかなり違います。

・シャワー、キッチンシェア
・プライベートルームあり
・水道電気込み+学校まで電車で40分




で€500は良かったかもしれませんが、大家さんとの相性などもあったり通学費のこともあるので、
やはりアパートで1人暮らしが1番いいかなと思います。
家賃手当も出ますしね。





私が最終的に2年間ほど住んでいたアパートは、

・学校側が紹介してくれるから安心
・住人の9割が音楽院の生徒(22時まで楽器練習可!)
・住宅手当アリ
・学校までトラムで10分


といった、かなりありがたい条件のアパートでした。



しかし!
オランダは住居問題で有名です。
音楽院が紹介してくれるアパートは抽選ということもあり、運がなければかなり長い時間待たされます。




たくさんの留学生や移民が、住む場所が見つからずに困っているというのはよく聞く話ですし、実際に私も悩みを持ちかけられたことがあります。





私はしっかりとした家が見つかるまでは、
ホテルに泊まったりairbnbで探したりしていました。

オランダに住むなら1番重要でしかも解決しにくい問題かと思います。

早めに対処できるよう行動することをオススメします。

食費


外食をするともちろん高いです。

ちょっとスーパーでお寿司を買おうとしても、ちっちゃい巻き寿司で日本円1500円は余裕でします。





しかしバナナは1本80セントほどで購入できますし、クロワッサンも4個で€1くらいで売られていたので、
一応、お金を節約しながらお腹を満たすことはできると思います。



常温で売られている牛乳・・



日本の具材や調味料はアジアンスーパーで購入できますが、
例えばごま油なんかは900円で売られていたりするのでかなりびっくりします・・




外食を控えつつスーパーで買えるもので自炊をすると食費は節約できるので、

1日€8計算で
1ヶ月およそ€240くらいでしょうか。

交通費

オランダにはNSトレインといういわゆる国鉄と、GVBという私会社が運営している交通機関があります。


NSトレインはオランダの各地に訪れる時に乗ることが多く、
GVBはトラムや地下鉄を利用するときに乗れます。




どちらも同じOVchipカードという日本でいうSuicaのようなものにチャージして乗車することが可能です。

後半2年ほど住んだアパートから学校までは往復でおよそ€3.5ほどでした。

1ヶ月毎日使う計算にすると、

1ヶ月約€105

でした。

それ以外にも、ギグなどで遠方に出かけることもあると思うので、
それ以上はかかると考えていいと思います。
(NSトレインは時間帯によって割引されたりします)



演奏会費用

やはり音楽をしている身としては演奏会へ足を運ぶのは欠かせません。


しかも世界的に有名なアーティストのコンサートを聴けるのもオランダでは珍しくはないので、
ぜひ外国にいる間に行けそうな演奏会は行けるといいですね。


演奏会は日本のものと比べると比較的安い印象があります。


もちろんアーティストや日程などにもよるので一概に言えませんが、ジャズなんかは1ライブでも€10でいけるものもありますし、
投げ銭制のライブも少なくありません。セッションはフリーチャージが多いです。


クラシックは大体¥7,000-¥8,000くらいが相場なので、日本とあまり変わらないかもしれません。

まとめ【総額】

単純計算すると、こんな感じです。

留学前
¥160,000(語学短期留学を除いた英語の勉強)
¥350,000(セブ短期留学+オランダ視察費)
※保険、残高証明を含まない




留学後
¥1,300,000(1人暮らし家賃+食費/年)
¥200,000(通学費/年)
※演奏会費、水道電気代を含まない




留学後の家賃は手当分を引いています。
日本で多少住み心地の良いアパートと同じくらいの値段です。



かなり生々しいお金の話でしたが、
この記事がみなんさんの留学に少しでも参考になれると幸いです。

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この記事を書いた人

25歳でジャズ音楽留学音楽のため単身オランダへ。
現地では音楽のほか、心理学とアレクサンダーテクニークも学ぶ。
2023年アムステルダム音楽院を卒業。
日本から出たからこそ得た経験もまじえて、音楽×心理学を提供しています。

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